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九ちゃんは勿論冰河の事なんて全く覚えていない。唯一の残り香は寒い時期になると手足の付け根が痛むこと。君上の好む女はダイナマイトボディだと後宮中が知っているので九は後宮の主人と関わる事はないと思っていた。この瞬間までは。 九「…」 哥「…」 呼んだはいいが顔を見て師尊だと確信して
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しまう冰哥。今更何か言いたかった訳でもない。なのに目が離せない。九は後宮に売られた女なのでわきまえてる。不躾に九から外さない目線も後宮の主人の振る舞いとしては当然だ。…当然ではあるが解せない。明らかに自分は君上の好む肉体を持つ女ではないし入宮後捨て置かれて数年経った身なのだから。
