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片腕を一晩お貸ししてもいい、とそれは言った。こちらの返事を待たずして自らの右腕を切り落とし、膝の上に押し付けてくる。形ばかりの礼を告げ、部屋の隅に放り投げた。甘酸っぱい匂いが鼻をつく。積み重ねられた腕のうち、下の方にあるものが、腐り始めているのだろう。 #不気味な書き出し文藝

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岡田 麻沙@asaman_man

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