苦難を共にした拘留者同士はもはや家族同然だった。自分が解放される時、仲間の一人から息も絶え絶えにメッセージを託された「捕まってここに拘留されるよりは死んだ方がマシだ」と妻と子供たちに伝えてくれと “Tell them that it is better for them to die than to be captured and held here”

ある年配者は、解放されたとき酸素吸入器に繋がれストレッチャーに寝かされた状態だった。 拘留から解放されたパレスチナ赤新月社職員2名は外に出ると、出迎えの同僚たちと抱きしめ合った。 拘留されていた医師は家族との再会を喜んだが「感情の死」に苦しみ、ひと月の間、口をきくことができなかった

27歳のイブラヒムは、拘束されていた23日間は100年に感じられたと語る。解放時10数人が部屋に詰め込まれて横にされた。ずっとジップタイで拘束されていた手首に深い傷が残っている者もいたし、衰弱しうつろな目をした者たちもいた。 「我々は手首を拘束され、今日までずっと目隠しをされていた」

イスラエル軍の拘留施設は当初から秘密主義で、収容パレスチナ人の数や所在に関する情報開示を拒んでいる。外界との接触がまったくないため拷問や虐待の温床になっている。衛星写真を調べると10/7以来100棟以上の施設が増設されている

内部告発者によると「必要なトレーニングを受けてなくとも医療行為がやり放題で、インターン医師にとってはパラダイスである」という “It is a paradise for interns because it’s like you do whatever you want.” CNNはイスラエル保健省にコメントを求めたがIDFにたらい回しにされた

将来訴追される可能性に備え、医療チームは治療に関する書類には一切署名をせず名前を残さないよう指示されている "Anonymity is employed to prevent the possibility of investigations or complaints regarding breaches of medical ethics and professionalism"

加えて「拘留パレスチナ人の拘束は健康状態や彼らの危険度に応じ手続きに沿って行っており、暴力に相当するとの指摘があれば調査する」とうそぶくIDF報道官 #IsraelIsAnApartheidState

内部告発者の一人は無資格での医療行為を命じられた。麻酔なしでの処置もしばしば。長時間手首をジップタイで拘束される結果、手の切断に至るのだ。 まったくの違法行為がまかり通っているという内部告発に対し、IDFは「医療行為は国内法および国際法に則り、最大の注意を払って実施している」と回答

「動作を禁じられ、目隠しで視界を遮られ、全裸にされる。これは心理的拷問 psychological torture である」

就寝時間中に大型犬が放たれ、腹ばいになり動くのを禁じられた拘留パレスチナ人たちの上を歩かせる。大音量を放つ手榴弾が投げ込まれるとともに兵士たちが押し入ってくるルーティンは「毎夜の拷問」と呼ばれていた。犬が吠える声と人の叫び声に満ちていた。 #IsraelIsAnApartheidState