#読書 #三代実録 今日読んだ分は三三四頁。 ・これより先に大宰府が言すには「去る九月二十五日に新羅人三十二人が一隻の船に乗って対馬嶋の岸に漂着しました。嶋の司は使者を差し加えて府に送り、即ちその身を禁じ、鴻臚舘に着かせました」と。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三三三頁。 ・（前略） これより先、陸奧国が申すには「俘夷が境に満ち、動いて道理に背くのを事とし、役人と民衆は恐れ驚いて虎狼の様に見ています。望んでお願い致しますには、武蔵国の例に准えて五大菩薩像を造り奉り、国分寺に安置して野蛮人の粗野な心を（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三三二頁。 ・午後六時頃、流星が参南の辺りに入り、その色は青白で体が大きく尾は短く、入った時分に飛び上がって連り入った。 ・（前略）左京の人、外従五位下行助教越智直広峯に姓善淵朝臣を賜った。その先祖は神饒速日命の後裔から出ているのである。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三三一頁。 ・在原善淵・在原安貞等が上表して請うには「無品高丘親王は入唐の後に多く年序を歴て帰却して期は既に過ぎました。生死の分かれ目は决め難く、偏に平常に准えて猶その封邑を受ています。静かにこれを思うと、恥じ恐れる事は耐え難いのです。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三三〇頁。 ・三日。太政官候庁が成った。この庁は帝宮建春門の東にある時に大臣以下が下で尋常の政を聴く処だった。始めてこれを置いた後に代を積ねて破損し木工寮に命じて修理した。これより先、大臣以下が太政官の曹司庁で事を視、今日始めて候庁に就いた。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三二九頁。 ・使いを賀茂・松尾・平野・大原野に遣して奉幣し告文に「天皇が詔の主旨を声にするのも恐れ多い賀茂大神の広き前に申し上げ申します。この頃の月間に物恠が頻に見える事があり、仍って占い求めると『ご病気があるでしょう』と占い申しました。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三二八頁。 ・長門国が申すには「講師伝燈満位嘉亮が申すには『宝亀年中に国分寺で失火があり、四王像を焼きました。堂舍を修復して未だ彼の像を見ません。寿亮は発心弘願して霊像を造り奉ります』と」と。要請に依りこれを許された。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三二七頁。 ・これより先、大宰府が馳駅で言すには「渤海国の人、崔宗佐・門孫・宰孫等は肥後国天草郡に漂着し、大唐通事張建忠を遣して事由を繰り返し問いて情状を真実としました。これ渤海国の入唐の使いは去る三月に薩摩国に着き逃げ去る一艦でありました。（後略）

#読書 #読了 #三代実録 #日本史 『日本三代実録 前篇』（新訂増補国史大系〈普及版〉） 去年の8月5日からほぼ一日一頁で読み進め現代語訳と平行しつつ読了 次は後篇 研究者以外は殆ど読むものがいないであろう本書 せめてまともな現代語訳を完成させて公開したい bookmeter.com/books/904023

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三二三～五頁で読了。 ・これより先、大宰府が言すには「去る三月十一日にどこの人とも知らない者が舶二艘に六十人が載って薩摩国甑嶋郡に漂着しました。言語は通じ難く、問答するにどのような要件かと言えば、その首は崔宗佐で、大陳潤等は自ら書いて曰すには（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三二一・二頁。 ・紫震殿の東南の隅に虹が見えた。 ・夜に春宮庁院で失火があり、一屋を焼いた。 ・大祓を建礼門の前で行った。春宮庁院の失火に縁るのである。 ・御潔斎を停めた。春宮の失火の穢れに以るのである。 ・地震があった。 紫震殿の東南の隅に虹が見えた。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三一八・九頁。 ・従四位上行右近衛中将兼阿波守源朝臣興が卒した。興は左大臣贈正一位常朝臣の子だった。興の姿質は美しく、立ち振る舞いが上手かった。外観は雄雄しく背が高く内面の性質は寛大で優しかった。幼少時に殆ど学ばず、諸子百家に暗かった。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三一六・七頁。 ・藤原基経が上表して大臣の職を辞めると曰すには（後略） ・勅答に仰せになるには（後略） ・右大臣〔基経〕が重ねて抗表して曰すには（後略）許されなかった。 ・右大臣が重ねて抗表して（後略） ・藤原常行が上表して職を辞し、許されなかった。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三一四・五頁。 ・（前略）大納言兼右近衛大将藤原朝臣常行が抗表した〔云々〕 ・正三位守右大臣兼行左近衛大将藤原朝臣基経が抗表して故太政大臣忠仁公の封邑を辞して曰すには（後略） ・右大臣兼左近衛大将藤原朝臣基経が上表して大臣の職を辞めると曰すには（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三一二・三頁。 ・この日に宣旨があり、相撲を停めた。 駿河国の蛇が仏経を呑みこんだ怪異を神祇官がトうには「当年の冬、明年の春に当国で失火・疫病の災があるでしょう」と。 この日、国司に鎮謝させた。 皇太后は染殿宮に幸された。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三一一頁。 二十一日。雨が降った。天皇は百姓が日照りに悩むに以り、仏に依って雨を祈った。香りの強い野菜や生魚をお召し上がりにならず、成果に甘雨を得られた。時の人が思うには「感が至ったのである」と。 二十四日。大雨が降った。 二十五日。大雨が降った。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇九頁。 ・駿河国の国分寺の別堂に大蛇がおり、『般若心経』三十一巻を呑み重ねて一軸とした。観た者は縄を以って蛇の尾を結び、ひっくり返して樹の上に懸けた。しばらくして経を吐き、蛇は地に落ちて半ば死に、俄に生き返った。 備後国が連理の樹一本を獲た。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇八頁。 ・勅して、正五位下行右馬頭在原朝臣業平を遣して鴻臚館に向わせ、渤海客を労問させた。 この日、客徒に時服を賜った。 ・（前略）去年、陰陽寮が占うには「蕃客の来朝に就いて不祥の徴があるでしょう」と。これに由って引見されず、鴻臚館から放還した。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇七頁。 ・（前略）右京の人、左官掌従八位上狛人氏守に姓直道宿祢を賜った。氏守は人となりが長大で容儀に観るべきものがあった。権に玄蕃属として鴻臚館に向わせ饗応や送迎の事を供した。故に氏守の申請に隨って改姓を聴した。その先祖は高麗国の人であった。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇六頁。 ・天皇は紫宸殿におられず、宜陽殿の西廂で酒宴を侍臣に賜った。これより先、太政大臣直廬を禁中に賜い、常に留って出なかった。初めて病を発して外の第に退出した。これに由って左右近衛府は音楽を挙げず、侍臣の五位以上に禄を賜る事は各々差があった。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇五頁。 ・今春以後、内外で頻りに恠異が見られた。これに由って使者を分遣して諸神社に奉幣した。便ち近くの社道塲では社ごとに『金剛般若経』を転読させた。（中略）石清水社の告文に曰く〔云々〕。また別段に申すには「去年陰陽寮が占い申すには（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇四頁。 ・初めて少納言正岑王が病に依り上がらなかった。和気朝臣彜範は穢れに染まり暇を請いた。藤原朝臣高範は父の死去により職を去った。勅して、右中弁藤原朝臣良近を以って少納言の事を行わせ、判少納言とした。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇三頁。 ・正六位上行少内記菅原朝臣道真・従六位下行直講美努連清名を以って存問渤海客使とし、園池正正六位上春日朝臣宅成を通事とした。 ・正六位下行少外記大春日朝臣安守を以って存問渤海客使とした。少内記菅原朝臣道真の母の死去に以るのである。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇一頁。 ・宮内省で鎮魂祭を修めた。東宮の鎮魂は同日にこれを行った。太皇大后の崩御の故に以り、十一月はこの祭を修めず、今日これを行った。貞観十三年十二月十四日に陰陽寮が言すには「明年は天行の災いに当ります。また古老が言すには（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は三〇〇頁。 ・菅野朝臣佐世・善淵朝臣永貞・船連副使麻呂等が議して言すに「定二年左伝には『夏五月、雉門及び両観で火災があった。冬十月、新たに雉門及び両観を作った』と。毛詩に『廼って皐門を立て、皐門伉があった。廼って応門を立て、応門は盛んで立派。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は二九九頁。 応天門の火災の後に、修復が既に終わり、明経・文章等の博士に命じて応天門の名を改めるべきと議した。また応天門と名づけた義は何に拠るのか。また朱雀・羅城等の門の名義はどうなのか。従五位上行大学頭兼文章博士巨勢朝臣文雄が議して言すには（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は二九八頁。 ・（承前）菅原朝臣道真等が議して曰すには「儀礼喪服経は『祖父母の為に斉衰が一年』と。本朝喪葬令には『天皇は本服の二等以上の親喪の為に錫紵を服する』と。義解には『人君が位に即き、服は傍朞に絶ち、唯心喪がある』と。国家別制令には（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は二九七頁。 ・（承前）故に言うと考妣の為に式の処分に依る者は、これ則ち喪服が服する所の衣の色を謂い、喪服の日月の数を謂うのではありません。儀制令で『政務を三日間執らない』とは、これは只政務を執らない日数を謂い、喪制の日数を謂いません。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は二九六頁。 ・（前略）故に本服という者は、今これ等の文に拠ってこれを案ずると、皇朝の令は既に唐典に同じで、君上の儀は誠に臣下に異なる。そうすれば則ち、自ら別の遺制があるのではない。期程の延期・短縮は、須らく必ず新礼に依って三日で服とする。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は二九五頁。 ・（承前）天安二年八月に文徳天皇が崩御され、后は哀しみで泣き叫んで枯枝の様に痩せ、遂に落飾して尼となられた。東大寺の戒壇の諸僧を五條宮に招き、大乗戒を受けられた。延暦寺座主の円仁を招き、菩薩戒を受けられた。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は二九四頁。 ・地震があった。 この日、太皇大后が崩御された。太皇大后の姓藤原氏で、諱は順子。贈太政大臣正一位冬嗣朝臣の女であった。母は尚侍贈正二位藤原朝臣美都子。后は容姿が美しく、雅な性質で温厚だった。甞て大臣家におられた時、暁に起きて（後略）