拙著『#評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士』はアマゾン電子書籍ですが、説明ページで無料PDFリンク公開！#三条西実澄 は氏真さんと付き合いが長いので、天正三年(1575)初上洛までの氏真さんのこともかなり分かります。2/2 amazon.co.jp/-/en/%E5%B5%AF…

永禄3年(1560)5月19日は、#織田信長 が #今川義元 を討ち取った #桶狭間の戦い があった日です。 画像は #三条西実澄 に宛ての義元書状。贈られた弓懸の礼と、毎年の経済的支援を約束しています。 #泰巖歴史美術館 3階に展示中です。 pic.twitter.com/M7DyYAPGID

今宵は天正四年(1576)五月ごろの実澄さんの動静をば。 七日信長が本願寺勢と戦って負傷すると十二日から淸凉殿で七日間の戦勝祈願不動護摩、実枝(実澄)も聴聞。 二十五日歌を撰んだ一色直朝『桂林集』成立。 六月六日には戦勝祝賀のため信長を訪問。 #三条西実澄 #評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士

#母の日 に実澄さんの一首を。 　九月十三日、母ノ忌月、実澄。 散にしハ昔のけふのはゝそ原　ほかにしられぬ月ぞ曇れぬ 元亀二年(1571)伊勢下向中荒木田守平『二根集』収録。没後二十年近いが母教我院追悼の想いは未だ深かったようだ。 #三条西実澄 #武田信玄 #評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士

以上から、#織田信長 の「#天下布武」は粗暴な世界支配の「#信長の野望」表明ではなく、将軍たるべき義昭を奉じて「天下」＝畿内ひいては日本の静謐実現の表明と思われる。そして #三条西実澄 や氏真、氏康など、その理解者たちも同様の理想を抱いていたと思われる。皆真摯に時代状況に対峙したのだ。

将軍義輝は #今川氏真 #武田信玄 #北条氏康 に和睦への協力を求める御内書を送り、#三条西実澄 は氏真と氏康への使者を務めた。恐らく両人はこれを受諾。氏康は家康の伯父水野信元に自身の出兵をちらつかせつつ協力を要求する書状を送っている(続

ここで金子拓氏が信長の指南役と評した #三条西実澄 が絡む。実澄は #毛利元就 遺詠集『春霞集』への奥書で荘王の「戈を止る」武に言及している。実澄は信長の天下布武も同様に解釈したので、武田信玄の駿河侵攻による帰洛後、官職昇進など信長政権への協力を惜しまなかったのだろう(続

こどもの日も実澄さんの一首を。 　懐旧 世にしたふおやの親なる子の子にて 立もつゝかぬその名をそ思ふ（詠―１９５） 天文十一年（一五四二）十一月偉大な祖父実隆と父公条の後継足りうるか悩んだ。翌年妻と嫡子を喪い苦悩は深まった。 #三条西実澄 #武田信玄 #評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士

「祝言」としてあるべき世の中を詠んでいる。 　幽斎は、君臣一体の姿が治まった世の中であることの印だとして、朝廷を中心とした秩序を重視していることが分かる。公家一統を目指した #三条西実澄 の古今伝授の教えに忠実だったようだ。 　紹巴は、(続

憲法記念日は実澄さんが激賞した #毛利元就 の一首を。 　祝言 おさまれる世にこそしけれ松かえの　ちりもつきせしやまとことのは（春霞集―７２） 元就は戦陣に身を置きつつ大江氏末裔として平和な世の中での文芸興隆を願ったようだ。 #三条西実澄 #武田信玄 #評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士

以上まとめると、 #今川氏真 は仏教者、世襲武人として信長が父義元を討ったことを恨んでおらず、 信長を敵の敵として、駿河奪回と畏友 #三条西実澄 の公家一統の理想実現のため共闘を是とした。 しかし蹴鞠披露で「今更人にしられ」たのは不本意だったようだ。

第一に、氏真の怨敵は叔父信玄で、敵の敵となった信長と共闘して駿河奪回する好機だった。 第二、尊敬する #三条西実澄 が信長の力を借りて実現を目指す公家一統に協力する気になった。 第三、それを口実に憧れの上洛ができた(続

以上、『#評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士』で論じた #三条西実澄 と #武田信玄 の対照的な世界観を紹介。信玄が実澄に強要したと思われる祝詞からは、信玄は典型的な戦国大名であり、#織田信長 と同様憤怒の人だったように思われる。

#三条西実澄 は永禄十二年(1569)四月には #武田信玄 から解放されたらしい。四月に清見潟を見て漢詩を作り、閏五月に美濃大円寺で元恵林寺住職で信玄嫌いの希庵玄密と出会い本心を和歌に詠んだ。その下の句が「クラキ意のタケキ武士」。漢文序では駿河を攻めた武田を「北狄」とする。実澄の世界観は(続

#三条西実澄 は #今川氏真 を非難する祝詞に和歌十首を添え、#武田信玄 がこの祝詞について詠んだ一首。 さそなけふ神もうくらん咲花の 手向にかふる君か言の葉（詞―11） 実澄はこの各句を基に迎合する五首も添えて奉納。しかし実澄の本心は違った(続

今宵は『#評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士』でも取り上げた #三条西実澄 と #武田信玄 の対照的な世界観について連投。 永禄十二年(1569)三月、信玄支配下の実澄は富士山本宮浅間大社に「闘ってこそ漢（をとこ）」と言わんばかりの祝詞を奉納(続

今日も実澄さんの一首を。 　陽春布徳 天正三正廿六親王御方御会始 出て世にはつへき雲の白髪も 山路わするゝ春にあふらん（詠―４８７） 天正三年(1575)。信長の #天下布武 が朝廷政治復興と徳治の実現につながると思っていたようだ。 #三条西実澄 #武田信玄 #評伝三条西実澄クラキ意のタケキ武士