#呟怖 常夜灯 闇夜の中で 心細い灯のもと ゆっくりと 親子が 歩いていく ママなんで ここは 灯りついてないの？ 母はゆっくりと 怯える息子に答える 大丈夫 ここが私達の家だから… 消えていく 親子を 鴉は 寂しそうに 悲しそうに 見つめてる 街灯の下には 枯れた花束と玩具が 供えられていた…

#呟怖 道に迷って腹が減った。 近くにないかと見回すと、それらしき店を見つけた。 だが暖簾も外に出してるメニューも看板もモザイクがかかっている。 …飲食店なのか?と不安になりつつ入ると、中の視線が一斉に自分に集中した。 『皆様、メインが決まりました』 店主らしき男が肉切り包丁を出す。

#呟怖 お?こんな所に新しい鰻屋が! 入ってみると 水槽には腹部がぱんぱんに太った ツチノコのような鰻が無数に!? 店主「いやー最近調理の手間が面倒になってね!最初から腹の中に米飯が詰まってる鰻を遺伝子開発したんだ」 なにこの店キモチワル… 僕は逃げ出した 店主「逃すか!」 なぜか追いかけてきた

串打ち3年、裂き8年、焼き一生 それは鰻職人に限ったことでは無いとはわかってるんだが… 俺もまだまだだな 聞かなきゃならないこと山ほどあったのに もっと修練が必要だ どんな稼業も楽じゃない 次のやつは上手く拷問できるかな？ #呟怖

仕事帰りにチョイと馴染みの店に入る かれこれ5年 気のおけない大将と気遣いの女将の 居心地の良い店だ 今夜もオススメの酒粕を使った肴に 舌鼓を打つ 大将の手が空くまでスマホを眺める 『本邦初‼︎酒粕が豚のストレスを低減し 肉質を向上させることを解明』 肉を叩く音が奥から響いた #呟怖

#呟怖 なんでこんな所に 身体が全く動かない 助けてくれ 周辺には 同じように 積み重ねられた死体 助けてくれ！ 誰か助けてくれ！ 俺はまだ生きている！ はい！ 安いよ 安いよ 捕れたて ピチピチ お魚だよ！ 一匹千円 そこを歩く お嬢ちゃん お嬢ちゃんかわいいから オマケしちゃうよ！ 安いよ！

「ナニモノ屋」 よく分からないお肉とお魚が名物の居酒屋。店主との会話もそれにあたわず「大将、コレ何？」「そちらお野菜になります」問題はそのよく分からんなにかが文章通りにお野菜になったかもしれんという事なのだ。 #呟怖

「いらっしゃい」 見慣れた店主の笑顔 「今日はここをお願いします」 店主に向かい、首を傾げて僕は言う 新鮮さが売りの此処は 材料持ち込みがルールだった 良く知っていた筈の僕自身を 再発見させ続けてくれた それも今日で最期だ 店主との別れが、惜しかった #呟怖

#呟怖 夢にみた うなぎ屋さんに来た うな重は美味しく 私は童心に戻って 食べていた すると 奥の厨房から 『うめーか？ これが老舗の味だ』 『これからも老舗の うなぎを大好きでいてくれ』 そう言われ 目覚めると バス停でうたた寝していた 夢か？と思うと 手にうなぎ屋の〇〇のマッチを 握っていた

#呟怖 気がつくと 螺旋階段にいた なんだここは？ ここに来るまでの 記憶が無なっている 前には下に降りる行列 後ろには上から降りる行列 前の奴に 話を聞いても いつから いるのかも わからない… 本当に意味不明だ 降りていく中 死んだ場面だけ 何度も思い出して 納得する死んだのか 死屍累々

#呟怖 私はうなぎが 大好き 今日も 夢で見た 〇〇区のうなぎ屋 〇〇を探している… 道を歩いてると 良い薫り 良い職人が 焼いたうなぎの薫りが 路地裏からしてきた 私は迷わず 向かった あぁ… この店だ 私は 暖簾をくぐり 店内へ 迷わずうな重を 注文 そして 蓋を開ける ぱっか〜ん 美味そうだ

#呟怖 私はうなぎが 大好きだ… 今日はここ 〇〇区〇〇に やって来た お店に入ってみると スゴイ良い薫り これは期待が 高まります！ しばし 待ってみると… うな重が 到着！ さーて うなぎさんと ご対面！ ぱっ… 夢か？ もう少しで 食べれたのに… 私は今日も 〇〇区の うなぎ屋 〇〇を探してる

#呟怖 くるくる 降りていく 降りていく ここは夢か？ 上も下も 見えない位の 螺旋階段 凄まじく長い とりあえず 降りていくが 終わりが見えない これは罪なのか？ 夢なら覚めて欲しいが 数年後 嫌になって 螺旋階段の手すりを 乗り越えて 飛び降りた 落ちる時 螺旋階段を 降りていく 俺が見えた

「瓢箪池けろ吉異聞」 昔々太郎吉という孝行息子がおりました ある日買い物をしていると 稲荷寿司を万引きしたと疑われ 三日間も牢屋に入れられてしまいました 老いた母と太郎吉は それを苦に池に身投げしてしまい 哀れに思った仏様は蛙の姿にして 今でも「ケーロケーロ(敬老)」と鳴かせているのです

「瓢箪池けろ吉異聞」 昔々太郎吉という孝行息子がおりました ある日買い物をしていると 稲荷寿司を万引きしたと疑われ 三日間も牢屋に入れられてしまいました 老いた母と太郎吉は それを苦に池に身投げしてしまい 哀れに思った仏様は蛙の姿にして 今でも「ケーロケーロ(敬老)」と鳴かせているのです