【智伯】#智伯(#知伯;ちはく)は、#晋 の #六卿 の一人。六卿中の #范氏 と #中行氏 とを亡ぼして、その地を分かつ。また、#趙襄子 を亡(ほろぼ)そうとして攻めたが、かえって趙襄子に亡される。 六卿は、#三晋(#智氏、#范氏、#中行氏)に #趙氏、#魏氏、#韓氏 をくわえたもの。【2】

戦を好み敗亡した #呉王、#智伯 の例を挙げ、#斉国 も余り戦争をすると、自から敗亡を免れないと言う。 【#項子牛】斉国の将と #孫注 は云う。 【呉王東伐越】この事は #非攻中篇 にある。 【棲諸会稽】諸は於と同義に用いる。『#国語』#韋注 に[棲山処也]とあり、山に住むこと。#会稽 は山の名。【1】

故に大国の小国を攻むるは{攻められた小国が、大国を仇に思って攻める為}、是(こ)れ交(こもご)も相賊(そこな)うなり、過{禍;あやま}たば必ず国に反(かえ)る。 この章では、戦を好み敗亡した #吳王、#智伯 の例を挙げ、#斉 も余計な戦争をすると、自から敗亡することを免れないと、#墨子 は言う。【2】

昔、#智伯(ちはく)、#范氏(はんし)と #中行氏(ちゅうこうし)とを伐(う)ちて、#三晋(さんしん)の地を兼ぬ。諸侯その讐(あだ)を報じ、百姓その労に苦しみて、用を為(な)さず。是(これ)を以て、国、虚戻(きょれい)となり、身、刑戮(けいりく)となれり。【1】

昔者 #智伯、伐 #范氏 与 #中行氏、兼 #三晉 之地。諸侯報其讐、百姓苦其労、而弗為用。是以国為虚戻、身為刑戮也。故大国之攻小国也、是交相賊也。過必反於国。【2】