#202406ns「昼寝の効用」米国では昼寝は怠惰とみなされがちだ。#2019y には、連邦政府機関が官庁施設内での睡眠を禁止したほどだ。

#202406ns「昼寝の効用」L.デンワース（SCIENTIFIC AMERICAN編集部）。適度な昼寝は記憶力や思考力を高める。

#202406ns「ウォルフ・ライエ星の謎」さらに半世紀を経て、その謎が解かれたが、観測技術の発展に伴って明らかになったダスト雲の形状や振る舞いは天文学者を驚かせ、今も盛んに研究が続けられている。 #KeyConcepts

#202406ns「ウォルフ・ライエ星の謎」半世紀後、その正体は燃え尽きる寸前の超高温の大質量星であることがわかったが、奇妙なことにダスト雲をまとっていることが判明、その形成メカニズムに天文学者は頭を悩ませることになった。 #KeyConcepts

#202406ns「ウォルフ・ライエ星の謎」150年ほど昔、普通の星とは全く異なる輝きを放つ「ウォルフ・ライエ星」と呼ばれるタイプの天体が発見されたが、正体は不明だった。 #KeyConcepts

#202406ns「宇宙の風ぐるま ウォルフ・ライエ星の謎」P.タットヒル（豪シドニー大学）。まばゆく輝く希少な青い星は、天文学者が首をひねるような奇妙なダスト雲をまとっていた。

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」ディフィー・ヘルマンとRSAの次の技術としてNISTが選んだ4つの方法は格子暗号だった。これは多次元の離散格子問題に依拠している。多次元空間の秘密の格子点を選び、その格子点から少しだけ外れて格子間の間の空間にある1カ所の位置を公開鍵とする。

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」現在の量子コンピューターにはまだ大した能力はない。Shorのアルゴリズムを使って素因数分解した最大の数は21に過ぎない。

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」#1994y、当時ベル研究所の研究員だった応用数学者のShorは、RSAやディフィー・ヘルマンで暗号化されたコードを量子コンピューターで破る方法を発見した。RSAが基づく素因数分解問題とディフィー・ヘルマンが基づく離散対数問題を迅速に解けるはずだ。

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」後に分かったことだが、Merkleによる授業課題の提案よりも前に、英国の諜報機関の研究者が公開鍵暗号（非対称暗号）を発見し、隠匿していた。

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」#1974y、当時UCBの学部生だったMerkleが「2人の人間が事前準備なしに安全に通信する」方法を研究する授業課題を提案した。この数年後、いくつかの数学の論文によってMerkleの構想が実現した。ディフィー・ヘルマンとRSAは現在も広く使われている。

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」4つの方法のうち3つは「格子」の数学に基づいている。暗号方式の多様性を確保するため、格子ベースではない暗号の検討が続けられている。 #KeyConcepts

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」米国立標準技術研究所（NIST）は #2016y、量子コンピューターでも解けない「耐量子計算機暗号」のアイデアを公募し、#2022y に標準アルゴリズムとして4つの方法を選定した。 #KeyConcepts

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」現在広く使用されている暗号のRSAとディフィー・ヘルマンは、高性能な量子コンピューターが登場すると使いものにならなくなる。 #KeyConcepts

#202406ns「量子コンピューターでも解けない暗号」K.ヒューストン＝エドワーズ（ジャーナリスト）。量子コンピューターでも破ることができない暗号を作ろうと研究者たちはしのぎを削っている。

#202406ns「Sora」潜在空間でSoraが行っているのは、動画を構成する画像フレームを「時空間パッチ」と呼ぶ小さい部分に分けて、時間方向に一列に並べて処理する操作だ。LLMが文章を「トークン」に分けて処理するのと同じだ。「時系列を考慮するというよりは、時間と空間を同じ系列として扱っている」。

#202406ns「Sora」拡散モデルや潜在拡散モデルだけでも理論上は画像を生成できるが、通常は別のニューラルネットワークを組み込んで動かす。従来の動画生成AIは主に畳み込みニューラルネットワークの一種である「U-Net」を使っていたが、Soraはトランスフォーマーを使っている。

#202406ns「Sora」拡散プロセスを潜在空間で進めるメリットは、計算量が少なくなり、データの内在的な特徴や構造を抽象的なレベルで上手に捉えられること。プロンプトの指示に従って画像などを生成する「条件付き生成タスク」が実行しやすくなる利点もある。

潜在拡散モデル #key 拡散モデルには、画像や音声などのデータを直接的に扱う場合と、データを「潜在空間」と呼ばれる低次元空間にエンコード（次元圧縮）し、潜在空間で拡散プロセスを実行する場合がある。後者が潜在拡散モデル。 #202406ns「Sora」

#202406ns「Sora」Soraの屋台骨は「拡散モデル」と呼ばれるAIだ。拡散モデルでは画像などの学習データにノイズを段階的に加えた後、ノイズを段階的に除去する。こうした「拡散プロセス」と呼ぶ操作を通じて「ノイズの入った状態から元のきれいな画像へどのようにすれば戻せるか」を学習する。

#202406ns「Sora」動画生成を音楽や音声の生成と組み合わせることで、AIが本格的な映像作品を作れる時代が視野に入ってきた。動画生成AIは現実世界をシミュレーションし、物理法則などを把握した「世界モデル」の能力を獲得するかもしれない。 #KeyConcepts

#202406ns「Sora」ChatGPTで世界を驚かせた米オープンAIが今度は動画生成AI「Sora」を発表、その生成能力が話題を呼んでいる。従来の動画生成AIがせいぜい5秒程度だったのに対し、Soraは最大1分の動画を前後のコマの矛盾なく生成できる。 #KeyConcepts

#202406ns「AIから探る人間の知性 Sora 文章から動画を生み出すAI」吉川和輝（編集部）、協力：鈴木雅大（東京大学）。「こんな動画を」と文章で指示すると、AIが見ごたえのある動画を難なく生成する。映画をAIに作らせる時代も近いかもしれない。

#202406ns「AI、補助線を引く」このAIが生成した証明を調べた結果、AIが提供されたすべての情報を使って問題を解いているわけではないことに気づいた。つまり、AlphaGeometryは自分で問題に取り組み、関連はあるがもっと一般的な定理に対する解を見つけた。

#202406ns「AI、補助線を引く」証明に役立つ点や線などの補助オブジェクトを見つける生成モデルを導入している。これは人間が幾何の問題を解くプロセスに通じるところがある。 #KeyConcepts

#202406ns「AI、補助線を引く」AlphaGeometryというAIシステムは国際数学オリンピックに出題された幾何学の証明問題30問のうち25問を解いた。金メダルを獲得した生徒とほぼ同じ正答率だ。 #KeyConcepts

#202406ns「AIから探る人間の知性 幾何の難問もクリア AI、補助線を引く」M.ビショフ（Spektrum誌編集部）。国際数学オリンピックに出題された幾何の証明問題をAIが解くようになった。

#202406ns「AIに俳句の良さはわかるのか？」しかし人を唸らせる句をAIが選ぶのは難しい。言葉の理解には、そこに埋め込まれた人間の経験の復元が必要になる。良い句を選ぶAIの開発は、人のように言語を操るAIの試金石だ。 #KeyConcepts

#202406ns「AIに俳句の良さはわかるのか？」言語モデルを用いると、俳人に評価されるような俳句を作ることが可能だ。言語モデルはある程度句を評価することもできる。 #KeyConcepts

#202406ns「AIから探る人間の知性 AIに俳句の良さはわかるのか？」出村政彬（編集部）、協力：川村秀憲（北海道大学）。生成するだけでは、その世界を理解したことにならない。

疑惑の解釈学 #key 言葉は誤りを犯しやすい人間によって常に多様に解釈されるという事実から生まれた警戒の意識。言葉は誤りを犯しやすい人間だけでなく、誤りを犯しやすい機会によっても多様に解釈される。 #202406ns「聖典AIのお告げにご用心」

#202406ns「聖典AIのお告げにご用心」チャットボットは送還マシンに過ぎない。「コーパスを取り込み、それらの単語を混ぜ直し、ある語の次にどの語が来るかの確率に基づいて単語を並べる。これは教義を理解し説明することと同じではない」。

#202406ns「聖典AIのお告げにご用心」全ての大規模言語モデルと同じ欠陥を抱えている。その最たるものが幻覚だ。「これらはでっちあげをする。そして、これらのモデルが吐き出していることがコーランや新約聖書に実際に書かれているのだと人々が信じたら、とんでもない誤解となりうる」。

#202406ns「聖典AIのお告げにご用心」これらのチャットボットに一種の啓示的な特質があるのだとして注目を集め、金を儲けようとする誘惑が生じるだろう。

#202406ns「聖典AIのお告げにご用心」ただし、これらのAIは教義や倫理を理解しているわけではない。AIから出力されたご託宣が聖典の教えと同じだと誤解してはいけない。 #KeyConcepts

#202406ns「聖典AIのお告げにご用心」聖書やコーランなど様々な宗教の聖典を学習したAIチャットボットがネット上に登場している。一般人が宗教的疑問を相談するのに便利なほか、神学や宗教学の研究手段としても有用だ。 #KeyConcepts

#202406ns「AIから探る人間の知性 神へのショートカット 聖典AIのお告げにご用心」W.ライト（科学ジャーナリスト）。宗教文書で学習訓練した大規模言語モデルがインターネットに数多く登場し、精神的洞察をただちに提供してくれるという。どんな間違いが起こりうるだろうか。

#202406ns「ヴェスヴィオ・チャレンジ」開発された技術は、死海文書や古代エジプトのミイラのマスクに使われたパピルスなど、開くことのできない様々な文書の解読に役立つだろう。 #KeyConcepts

#202406ns「ヴェスヴィオ・チャレンジ」巻物の無数の断面図をマイクロCTで撮影してつなぎ合わせることでバーチャルに"開き"、目には見えないインクをAIを駆使して読み取った。 #KeyConcepts

#202406ns「ヴェスヴィオ・チャレンジ」#79y のヴェスヴィオ山噴火で火砕流に埋まり、炭化したパピルスの巻物の文字の一部が、コンピューター技術のコンペによって解読された。 #KeyConcepts